SES企業って何?
SESとは「システムエンジニアリングサービス(System Engineering Service)」の略称で、企業にエンジニアを常駐させて技術提供を行う形態のことを指します。
SES企業は自社で開発を行うのではなく、他社(クライアント)のプロジェクトにエンジニアを派遣し、必要な業務をサポートします。
派遣や請負とは違い、SESは“準委任契約”に該当します。
つまり、納品する成果物ではなく、業務そのものを提供するのが特徴です。
未経験者がSES企業に転職する理由
「未経験歓迎」と謳うSES企業は非常に多く、特に転職サイトやエージェントを使って探すとすぐに目に入ってきます。
理由としては、SES企業が多くの現場にエンジニアを送り出す必要があるため、常に人材を確保しておきたいという背景があるからです。
また、企業側にとっては未経験者でも育てながら現場に出せればコストパフォーマンスも良く、採用のハードルを下げていることが多いのです。
だからこそ、未経験者でも比較的入りやすい業界と言えます。
SES企業に就職するメリットとデメリット
メリット
- 未経験でも比較的採用されやすい
- 研修制度がある企業も多く、最初の一歩としては踏み出しやすい
- さまざまな現場で経験を積める可能性がある
デメリット
- 現場によってはエンジニアとしての業務ができないこともある
- スキルが身につかないまま数年が過ぎてしまうリスクがある
- 自社に戻る機会がほとんどなく、帰属意識が希薄になりがち
実際に私がSES企業に3年間勤めて感じたメリット・デメリットを以下の記事にまとめています。
入社から退社するまでを赤裸々に記載していますので、ぜひ参考にしてください。
▶️ “未経験者歓迎”の求人はなぜ危険なのか。私がSES企業で無駄にした3年間の記録
優良なSES企業の見極め方
SES企業と一口に言ってもピンからキリまであります。
中にはエンジニアとして成長できる環境を整えてくれている企業もあれば、単に人手として現場に送り込むだけの企業もあります。
見極めのポイントとしては以下のような点があります。
- エンジニアとしてのキャリアプランを一緒に考えてくれるか
- 配属先の選定に本人の希望が反映されるか
- 定期的なフォローアップやスキルアップ支援があるか
- 実際にエンジニアとして働いている社員の声が公開されているか
面接時には「入社後にどのような現場で働くのか」や「研修の内容」「その後のキャリアのイメージ」などを具体的に質問してみることをおすすめします。
未経験者歓迎のSES企業以外に入社するために必要なこと
「エンジニアになりたい!」という気持ちだけでは、未経験者歓迎以外の求人に応募してもなかなか採用してもらえないのが現実です。
そもそも現場経験が無ければ選考すらしてくれないという企業も残念ながら多いですよね…。
そこで大切なのは、以下のような“実績”を自分の手で積み上げていくことです。
- ポートフォリオを作成する
- 資格を取得する(例:Java Silver、基本情報技術者など)
- GitHubにコードをアップしておく
実際、私も独学でJava Silverという資格を取得したことで、当時未経験者を募集していなかった今の会社に採用していただけました。
※この時の転職活動については別の記事に詳細をまとめておりますので、興味のある方はぜひご覧ください。
▶️ 高卒・未経験が大手IT企業グループのエンジニアになるためにやったこと – 前半
最後に
SES企業は未経験者にとっては敷居が低く、最初の一歩を踏み出しやすい環境です。
ただし、きちんと見極めをしないと、気がついたら「エンジニアとは言えない業務」ばかりを続けることになりかねません。
だからこそ、自分がどんなエンジニアになりたいのか、どんなスキルを身につけたいのかをしっかりと考え、その目標に合った環境を選ぶことが大切です。
皆さんがエンジニアとしての人生を良い形でスタートできることを心から願っています!
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